ユナイテッド航空のキャプテンだったローレンス・S・シャピロがその問題を解決するために便利な道具を考え出した。スーツケース・サイクルと呼ばれる小さな飛行機の荷室に収納できるように改造したオートバイを作り、販売を始めたのだ。いくつかベースとなった車種があったようだが、そのひとつで、もっとも生産台数が多かったのがホンダCT90だった。
スーツケース・サイクルを分解または組み立てるために工具は必要なかった。フレームのダウンチューブには独創的な分割機構が、ハンドル、リアフェンダーとラック、前後ホイールにはクィックリリース機構が採用された。最終的にカスタマイズされたパーツは90に及んだという。
1960年にプロトタイプが生まれ、1974年に生産が終了するまで1,000台以上のスーツケース・サイクルが製造された。現在、残されたスーツケース・サイクルは自家用飛行機のパイロットやホンダのコレクターに高値で取り引きされているらしい。キャンピングカーに積載するためのクィックリリースのハンドルロックをホンダはCT90に装備していたが、さらなる利便性を求めて開発されたオートバイがあった。いかにもアメリカらしいエピソードだ。
写真はすべてHemmings Motor Newsより
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