5.05.2017

Trail 110 エピソード7

身の周りにあるさまざまな素材で作られた生活のための道具たち。その中でも僕の心をくすぐるのはアルミニウムやステンレス、シルバーなどの光沢を放つ金属で作られたものだ。ソリッド、サテンやヘアラインなど、その仕上げもいくつか種類がある。道具に求められる機能に合わせて素材が選択され、カタチや仕上げが決まる。ソリッドな金属に魅力を感じるのは、それがシンプルな美しさを伴っているからだろう。

バイクのスタイルに大きな影響をもたらすパーツとして、マフラーが挙げられる。CT110のようなクラシックなモデルだととくにその存在感は大きい。ノーマルは艶消しの黒いマフラーにメッキのガードが組み合わされる。全体のデザイン的なバランスを考えれば絶妙としか言いようがない。しかし、黒いスティールのマフラーには弱点がある。腐蝕しやすいし、抜けもいまひとつだ。そこでアフターマーケットにはいくつかのステンレス・モデルが用意されている。

その中から僕が選択したのは、Xcraftとモトサルゴが共同開発したモデルだ。音量は控えめながら、全スピード域でレスポンスが向上したような感じで、軽快な乗り味が実現されている。デザイン的にはノーマルのフォルムを再現したかのようなおとなしいものだが、その素材を含め、仕上がりは充分に美しい。もちろん耐久性もノーマルに比べれば数段上だろう。ただ、交換してひとつ困ったことは、アクセルオフでエンジンブレーキがかかるような状況だとアフターファイアが発生する。キャブのエアスクリューを緩め、混合気が薄くなるように調整した結果、ほとんど発生しなくなったのでホッとした。

マフラーの交換によって、さらにCTに対する愛着が増した。身の周りのいくつかの道具たちに加えて、またひとつ美しい光沢を放つ金属のコレクションを手に入れたのだから。



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